全国・北海道老人福祉施設協議会退会

特別養護老人ホームフルーツ・シャトーよいちは平成18年3月31日をもって全国・北海道老人福祉施設協議会を退会することとしました。


現在の老施協のあり方に強い疑問を感じたことと、加入し続けていることにメリットを感じなくなったことが退会の理由です。

全国・北海道の老施協はその規約で「施設相互の連絡調整を行う」「事業に関する調査・研究・協議を行う」ことをその目的としています。

このような団体の本来的な目的であると思います。しかしながら、昨今の老人福祉施設協議会の現状を見ていると、とてもその目的に適った運営をしているとは思えません。

政治的な活動がことさら強調され、業界団体の権益を守ることに重点を置いているような状況には強い違和感を覚えます。

会員施設に配布される老施協ニュースなどにおいて、よく老施協の執行部は「政治」の場で活動し、「闘った」結果が老人福祉施設にとても良い成果があったと吹聴し、老施協の活動が老人福祉施設を守っているような情報を流してきますが、老施協が政治の世界でどのような活動を具体的に展開しているのか、多くの会員施設もそうでしょうが私にはさっぱり分かりません。

政治的活動の内容は「闘った」「各方面への働きかけ」などよく理解できない情報だけが一方的に流れてきて、どのような活動をしたのか明確にせずに成果のみを主張するのは公正な情報提供ではないと感じています。

施設運営に求められるように、自らの活動をすべからくクリアにすべきではないでしょうか。老施協には会員施設には細かな情報を開示する義務があるはずです。少なくとも私にはその老施協役員がどのような活動をしているのか読み取れません。多分多くの施設長も同様であると思います。

更に特定の政党に偏っている政治活動については、広く地域住民の福祉を向上させなければならない福祉施設の本来的な使命からは大きく逸脱していると感じております。

私たちは様々な思想信条を持っている利用者と密接に関わる仕事をしており、基本的な権利である思想信条の尊重については自ら厳しく律して職務を遂行しているはずです。福祉施設の中核となるべき団体がこのような政治活動を行うことに矛盾を感じないのでしょうか。

また、政治活動を行う必要性があるときには、ケースバイケースで老施協の主張と合致した政党を支持することを明確にして行動すべきであると考えます。
老施協に期待したい研修や調査、情報提供にしても現状は納得できるものはありません。

IT社会の進展で老施協が流す程度の情報は簡単に入手できます。また、調査・研究事業についても実際の施設運営に役立つことを行っていると感じている施設は多いとは思えません。

老施協主催の研修も参加させた職員の復命を読んでがっかりすることが多い研修になっている状況です。真に会員施設が希望する事業が本当に為されているのでしょうか。

これらの状況を鑑みて総合施設長として今年度限りで退会を決めました。しかしながら、全国組織では老施協の傘下である北海道デイサービスセンター協議会については私以外の者が管理者を行っており、当面の継続を希望していることから退会を見合わせました。

平成18年3月22日

 

フルーツ・シャトーよいち

 

総合施設長 亀 尾  毅


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