来年4月「地域福祉に寄与を」
(【余市・仁木】余市で特養ホームなどを高齢者福祉事業を運営する社会福祉法人 よいち福祉会(清水雅昭理事長)と、仁木町銀山で児童養護施設を運営する同桜ヶ丘学園(那須昭行理事長)は十日、余市町内で合併契約調印式を行い、来年四月一日の合併を正式に発表した。合併により高齢者と児童が交流し、双方の心身に望ましい効果が期待できるとしている。(中里仁)
合併方式は余市福祉会による吸収で、法人としての桜ヶ丘学園は来三月末に解散、二十二人の職員は全員よいち福祉会に移る。既に道知事に合併申請書を提出しており、早ければ月内に認可される見込み。また現在幼児や小中高生七十六人が生活している児童養護施設桜ヶ丘学園は今後も銀山に残し、2006年度にも全面改築を計画している。
個別に施設運営を行ってきた社会福祉法人の合併は道内初。施設長同士親交があり、施設運営の考え方が似ていたことから合併が持ち上がり、今春以降両法人内で検討を進めてきた。将来的には児童擁護施設の分園を余市に建設する考想もある。調印式では双方の理事長が「培ってきた専門性をさらに充実させ、地域福祉に寄与していきたい」などと挨拶、上野盛余市町長や三浦敏幸仁木町長が祝辞を述べた。両法人によると、既に高齢者と児童が行事などに合わせて訪問しあったり、職員が交換研修するなどの取り組みが始まっている。「一法人になることで日常的に空間を共有し、高齢者の心身活性化と児童の健全育成を図れる」(亀尾毅よいち福祉会理事)としている。(北海道新聞朝刊・2004年(平成16年)12月14日(火曜日)から引用